2013年12月4日水曜日

秋の京都24時間

京都に着いたのは土曜日の夕方。先斗町のバー「meme」で開催される科学バーは夜の7時からなので、少しのあいだ京都の街とお店めぐり。歩き始めてすぐ目に飛び込んできたのが金網と木の奇妙なオブジェ。新洞小学校のグラウンドのフェンスが傾きかけた日差しに映える。紅葉シーズンど真ん中ゆえ、人、人、人なんだろうなと思いきや、裏道というほどでもない大通りから一本中に入った道はすれ違う人も少ない。静かな気持ちで目的地の熊野神社まで歩く。東大路通りの徳成橋からの眺め。疎水の水面に映る紅葉が素敵。
行きの新幹線の中で、まずあそこに行こう! とひらめいたのはカレー専門店「ビィヤント」。熊野神社の斜め向かい辺り、聖護院八つ橋本舗の近くです。15年ほど前にすでに老舗の風格があり、カウンターの中では、たぶん学生運動に熱心だったのでは? と思われる細身でしゃきっとした感じの女性が切り盛りしていたのでした。
ビィヤントのカレーは、さらさらタイプ。ツヤツヤしているのは、蜂蜜かなにか入っているのでしょうか。懐かしいカツカレーを食べたいところをぐっと我慢してチキンカレー。やっぱりおいしい。しかも、カウンターの中には、少し歳をとられたかなとお見受けする店主の女性が軽快なフットワークで狭いスペースを動き回っている。
息子さんかもしれない若い男性と最小限の言葉を交わしながら作業を進めていく店主。お勘定をしたときの表情もいい。店を出ると、ちょうど若い男性の奥さんと子どもが立ち寄ったところで、その子どもを抱き上げた男性がまた「ありがとうございました」と言ってくれる。当たり前のことなのに、また来ようと思わせてくれる。
科学バーが始まるまで、立ち寄りたい場所あるので、河原町界隈へは徒歩で戻ることに。かつて伝説のサルサバー「ピエドラ」があった路地も探索。
ピエドラの入っていた古いビルの1階にあったジャズ喫茶「YAMATOYA」は営業中。建物は新しくなっていて怪しさゼロ。路面も舗装されてしまっていて味気ないですね。路地に入る手前の近くには、アンティーク家具で知られる「ブルーパロット」も営業中。何てことのない中華も残っているのにピエドラだけがない。
岡崎のほうへすたすた歩き、ふたたび疎水と夕日を眺めながら細見美術館へ。
若冲や琳派のコレクションで知られる同館は今年15周年だそうです。
おそらく90年代から続く若冲ブームと小さいながらもおしゃれな建物、空間ゆえに存在感のある美術館になったのではないか。設計は大江匡さん。中庭というか、内側の空間が吹き抜けになっていて、オープンテラスもあるイタリアンがある。開館当時は、心底おしゃれ! と思ったものです(今でも十分いい感じ)
開催中の展示は「琳派の伝統とモダン —神坂雪佳と江戸琳派—」。
神坂雪佳のことも、江戸琳派のことも知らなかったので、へえ〜、と思いながら鑑賞。神坂雪佳は、植物や花鳥風月の図案作成に秀でた人だったようで、船上で見つけた「波」と「水」のモチーフをその場でささっと描いたという図案集が素敵でした。ミュージアムショップで一押しだったのが、神坂雪佳の「金魚玉図」(画像は細見美術館ホームページより)
先斗町の科学バーまで、まだ少し時間があるので、最近雑誌で知った「京極スタンド」へ。予想はしていましたが、河原町界隈は人、人、人。
台湾の食堂みたいだな、と思ってぜひ見てみたかった注文伝票。
出てくるものは可もなく不可もなし。左隣の男性は定食を食べ、右隣の若い男性は文庫を読みながら晩酌セット。カウンター向かいのカップルは、男性が盛り上がるも女性が「なぜ私がここに?」という姿勢を崩さず表情固め。活気があるので、きっといい店なのだと思います。次があったので早々に店をあとにして、いよいよ先斗町へ。
ふつうに歩いている人はまず見落とす控えめな看板が目印の「meme」。
路地奥にある小料理屋へ向かう男性のあとに続き奥へ。
店内はトルコ一色。先斗町ですが、オーナーのシェリーがベリーダンサーで、トルコが好きで、みたいな? よくわからないのですが、こじんまりとして落ち着ける店内。
本日のゲストは、科学バー・海編でおなじみの後藤忠徳さん。「京都の海、トルコの海」と題して、本当に京都にかつてあった海、「古京都湾」の話を披露。海水準が何メートルになると、どこまで京都は浸水するかマップに一同ビックリ。
KIWIの科学バー同様、脱線あり、質問ありで、後藤さんが用意していたスライドは半分ほどで終了。トルコの海まではたどり着けず・・・。でも、「地震のことを専門家に聞きたかったんです!」という地元の方、「こんど神戸で科学バーをひらきたいんです」という若手エンジニアのFさん、気鋭のサイエンスイラストレーター、ウチダヒロコさん(有川 浩 著『県庁おもてなし課』など)、世界一周旅行から帰国したばかりの方もいらっしゃって満席。たのしいひと時となりました。次回は、1月21日に開催だそうですよ。
今回は特に何をしたわけでもないのですが、後藤さんと打ち上げ。memeから北上して木屋町通りをちょっと入ったところにある立ち飲み「わたなべ横丁」へ。
京都ではまだ少ない立ち飲み。魚介が安くてうまい。「ペンネ」なんていうメニューもあって、味付けは辛いトマトソースなので、ペンネ・アラビアータなんですが、それを「ペンネ」と客は呼ぶ。「エレベーター」は、厚揚げの上に大根おろしを載せたもの。店主のキャラクター、きびきび動く店員、味と値段、実はスポーツバーという多面性。住んでいたら間違いなく通ってしまいそう。後藤さんには「おやすみなさい」をして、もう酔っぱらっていたんでしょうね、無性にラーメンが食べたくなってしまい、開いていた一軒へ。京都でラーメンと言えば背脂醤油系なので、それに出会えた午前2時前の幸運に感謝。
ホテルへ向かう途中に六本木にあるテキーラの店「AGAVE」を発見したものの、なんと今夜のお宿は門限が午前2時。門限って・・・。10軒以上電話してやっと取れたホテルなのでもういいや、と諦めたツケがこんなときに。なので入れず。ホテルへ。
翌朝、なんてことのない町家が続く裏道からお散歩をスタート。テキーラを飲まなかったので、1時間は早く出発できたと自分に言い聞かせながら。静かな日曜日の朝。
日蓮宗の本尊「頂妙寺」の境内に入って空を見上げると、紅葉とひこうき雲。この時間は、何本ものひこうき雲が交差してたのでした。
さらに歩いて、こちらは庭園家の重盛三玲旧宅。ここは予約すれば中に入れます。
吉田神社の参道。朱色の鳥居の前にはいつも自転車が。どこに用事のある人がここにとめているんだろうと見る度に思う。
二日目最初の目的地、北白川の進々堂。
店内はほぼ満席。まだ小学生にもなっていないであろう女の子がメニューを持って来てくれました。小さなピンクのエプロンが可愛らしい。
パンで食べるカレーと迷いましたが、昨日もカレーを食べたので、今朝はサラダセットを注文。コーヒーには最初からミルクが入っているイノダコーヒー方式(進々堂のほうが古いからこの表現は間違いか)。ここは味もいいのですが、店内に入る光と、黒田辰秋作のテーブルとイスを味わいに来る場所。
本来なら、1時間でも、2時間でもゆっくりしたいところ。ここは本当は冬がいいんです。本を持ち込み、中庭にしんしんと降る雪を時おり眺めながらコーヒーを飲む。暖をとるのはストーブで、店内は薄暗いけれど寂しくはない。また来ようと思いながら、お客さんも並び始めたので店をあとに疎水沿いを散歩。秋晴れ。
疎水のすぐ近くにある、清水豆腐店はすでに開店していて、おばあちゃんが忙しそうに働いている。
恥ずかしながら、このお店で豆腐を買ったときに、ふと外に並べてある油揚げを見て「油揚げって、豆腐を揚げたものだったのか!」と気がついたのでした。ここのおばあちゃんが作ったおいしい豆腐は、ご近所に愛されるとともに、地元の多くの料亭にも入っているのだとか。清水豆腐から疎水に出て曲がってすぐのところにあるのが、東京日本橋にも同じ名前の店がある「中華そば ますたに」。昨夜も食べたような気がする背脂醤油系ラーメンの元祖。朝10時なので、まだ行列はなし。並ばなくてもいい、というだけでお店に吸い込まれるように入店。
日本橋にある「京都銀閣寺ますたに」は、ここの味を再現したお店。日本橋のお店に行くようになり、本家の味はどうだったかしらん、と気になっていたこともあり。ラーメン、麺固め、ネギ多めで。
味の完成度は、北白川の本家も日本橋もあまり変わらない感じ。むしろ日本橋のほうが洗練されているかも。本家は店内、店員すべての肩の力が抜けていて、ラ〜メンってこんな感じだよね〜と思い出させてくれる脱力系。周りの猛者は、日曜日の朝だというのに、大盛りを頼むは、無料だからといってごはんを付けるは、やりたい放題(笑)
さすがにお腹がいっぱいになったので、銀閣寺裏の大文字山に登ることに。ご存知、哲学の道。10時を過ぎて、私と同じ観光客の皆さんが押し寄せて哲学するにはほど遠い雰囲気です。
目指すは、大文字山の「大」の字の火床。北白川交差点からの眺め。標高約472メートル。
「大」の字の標高は300メートルほど。その道のりは、大人がふつうに歩いて小一時間。さあ、出発。歩き始めてすぐのところには「草喰なかひがし」。まだ開いていません。
銀閣寺への参道から左へ一本入った道を歩き、突き当たりを左折すると「行者の森」の石碑。ここからが大文字山登山(大げさ!)の始まりです。
日曜日ですから、家族連れもちらほら。このとおり美しい景色にも出会えます。
石畳の道もあり・・・
たまに急な斜面もあるので、革靴やヒールのある靴での登山はやめたほうが無難。ふつうのスポーツシューズでOK。
小一時間登れば、京都市内を一望できる山頂付近に到着。直前の階段がけっこうハードなので、みなさん休憩。ここでお弁当を食べたりもして。
見える景色がこちら。
手前の紅葉は大文字山の木々。中央やや下の緑の塊は吉田山。その左少し上が京都御所。左のほうには、見通しのいい日は大阪梅田の高層ビルが見える京都屈指のビュースポット。隣にいたおじさんの話では、淡路島まで見える日もあるとか。下山して、銀閣寺へ。
人が多くて大変と思いつつ、自分もその大勢を構成する一員なので文句も言えず。ショートカットして国宝銀閣、銀沙灘を足早に眺めて退場。世界遺産について思いを馳せながら。
そろそろ帰りの新幹線を気にしながら、どこに行けるかなと考えてみる。少し南下したところにある法然院の墓地が思い浮かんだので、てくてく歩く。
この辺りは銀閣寺と比べれば静かなものですが、まだ人がたくさん。でも、同じ法然院でも墓地には誰一人いない。『「いき」の構造』の著者、九鬼周造の墓参り(親戚とかではなくて単なるファンとして)
墓石の右側には、西田幾多郎訳のゲーテの詩。ほぼ判読不能。メモをとろうとしても難しそうなので、そうだiPhoneに聞いてみよう!と検索してみると・・・
   ゲーテの歌 寸心
   見はるかす山々の頂
   梢には風も動かす鳥も鳴かす
   まてしはしやかて汝も休らはん
と書いてあるそうサイト「墓碑めぐり」より。「九鬼周造」の文字は、西田博士による揮毫と聞いていましたが、ゲーテの歌は今回の収穫。苔むした墓地をあとにさらに南下。ちょっとだけ永観堂。美しいのですが、人が・・・(その一員の自覚はありながら)
永観堂から南禅寺も行っちゃう? と迷いましたが時間がなくなってきたので、西に進路をとり、てくてく歩いて川端通り二条へ。めざすは「加藤順漬物店」。
ずっと前から気に入っている漬物屋さん。外観が変わらないねえ、とお店の人に伝えたら「わからないように新しくしているんです」って。しば漬け、京野菜の日野菜、ちりめん山椒をお土産に。地方発送はしているものの出店はなく、ここでしか買えない味。いよいよ、京都を出発するまで2時間を切り、行けるのはあと一軒。ホテルに寄って荷物をピックアップしないといけなので、残されているのは正味1時間。混雑しているとはいえ徒歩より早いだろうと判断して、川端通りをタクシーで四条まで南下。交差点で車を降りて、早足に祇園「竹きし」へ。
随分久しぶりに訪れる割烹。店内は改装してあったけれど場所は同じ。ここで、料理に合わせるお酒の選び方にはっとさせられたり、食べる人を見ながら出してくれる料理のおいしさに出会ったのでした。この地で営業してもう20年近く経つそうで、今では釜飯のおいしい店として知られるように。うれしいことに、新幹線でほかほかの釜飯を食べたい! というリクエストにも応えてくれるのだとか。
ビールを飲みながら、茶碗蒸し、天ぷら、牡蠣の釜飯、デザートの柿を食べて。最後にお茶を飲んでごちそうさま。ここから歩いて5分ほどのホテルに戻り荷物をピックアップ。三条から地下鉄を乗り継ぎ京都駅へ。京都24時間はこれでお終い。こだまのグリーン車(笑)でゆっくり帰って、東京駅に着いたのは宵の口。丸ノ内線に乗り換えて向かった銀座、資生堂パーラーでは、義母の誕生会ということで、東京らしい洒落た洋食を、家族揃って賑やかにいただいたのでした。満腹。

(H)

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ギャラリーキッチンKIWI

2013年12月3日火曜日

【ご近所さん】江戸政

両国橋西詰めにある焼き鳥の「江戸政」。立ち飲み、焼き鳥は基本セットのみ(追加はOK)。8時閉店。7時頃には半分くらいのネタは売切れ・・・というなかなかハードルの高い店ですが行って損なし。キャッシュオンデリバリーでお酒を頼んで飲んでいると、生か少し焼いて半生で食べる「たたき」が2枚。小振りのハンバーグくらいの大きさで、タレが掛かってなんともうまい。お次のレバーがまたいい。少し間をおいて、ねぎま、ピーマンの肉詰め、串をあと一本。この中で特にねぎまが絶品。入れ違いで出た知人によると、すぐ売切れてしまった、鶏皮の中に詰め物をしたような串がめちゃくちゃおいしそうだったらしい(知人もタッチの差で食べられず)。常連さんは、たたきを追加注文して〆るようでしたが(最初に生を頼んだら今度は半生とか)、その晩は次があったのでここまで。お勘定のときの驚きは、行ったときのお楽しみ。
お店を出て「いい店だったなあ」と振り返って外観を撮影。ここは「東京の名所」です。

橋を渡って風に吹かれたあと両国でもう一杯というコースがお勧め。

(H)

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【ルポ】三遊亭遊雀のほろ酔い落語会/第15回キウイ寄席

今宵のメニューは、チキン南蛮、柿とかぶの柚子こしょう和え、レバー納豆、白菜と芹のホタテ蒸し、柚子たくあん寿司、そしてあったか酒粕シチュー。すべて、料理はスヌ子担当。お酒は、いつもどおりビール、スパークリングワイン、赤ワイン、日本酒をご用意。神田駅近くの小川酒店に行って、お客様の顔を思い浮かべながら選んだ日本酒がこちら。
左から、ご存知、山口の旭酒造「獺祭」純米大吟醸。珍しい千葉勝浦の東灘醸造「鳴海(なるか)。以前好評だった群馬の永井酒造「水芭蕉」。右奥、新潟の「雪中梅」はお土産でいただいたものなので、万が一のときのために。獺祭は多くの方に喜ばれるさっぱり味。水芭蕉は、さっぱりの中に華やかさがあり女性好み。鳴海は、ほとんど知られていないと思いますが、癖のあるしっかりした味で、冷やかお燗なら熱々にするとうまい。当寄席のお燗番、Kさんにいろいろな温度で試してもらいながら、皆であーでもない、こーでもないと言いながら飲むのが楽しい(Kさんの秘蔵酒もあったようですが・・・)

ありがたいことに会場はご覧のとおり今回も満員御礼! 落語はもちろん三遊亭遊雀師匠。本日の演目は年末ですから「宿屋の富」。
この噺、舞台はKIWI近くの日本橋馬喰町。くじの抽選は湯島天神ですから、なんとなく界隈の雰囲気を思い浮かべながら聴ける。「初めて落語を聴くんです」という方がお二方いらっしゃって、あとで「物語はすっと入りましたか?」 と聞いてみると、「すごく面白かった!」とのこと。遊雀落語の刷り込み効果が今後期待できそうです(笑)
この至近距離での熱演をふたたび味わおうと、お友達を誘ってご参加くださったMさん。最前列に座ると、遊雀師匠との距離は僅か1.5メートルほどなのですが、表情、しぐさ、声を存分にご堪能いただいたようです。お友達のMさんはオマチスト(酒米の雄町をつかった日本酒が好きな人)。今回は、迷った末に雄町のお酒を選んでいなかったので、次回は雄町を入れて同じ銘柄の酒米違いなどをご用意しましょう。

遊雀師匠の落語一席のあとは、お楽しみの宴会です。六本木一丁目にある「ゆにおん食堂」の澤田さんからの差し入れの銘酒3本も加わって、飲んでしゃべって、笑って、飲んで。文楽好きのNさんのお誘いで、今度初文楽鑑賞に行くことになったMさん(今夜はMさんが多い)。「着物の雑誌を買ったんです!」と男性のTさんが言えば、いつも素敵な和装でお越しいただくMさん(こちらもMさん!)が、着物を買うコツをこっそり伝授。周りの人も耳を傾けて、その手軽さ、敷居の低さに一同びっくり。いつも福島からお越しいただく、Sさんは今夜もにこにこ。笑顔がいいんです!
ご近所のKさんからの福岡出張土産。辛子明太子をぜいたくに使ったおせんべい。おいしい。翌日、素面でも食べましたが、やはりおいしい。こうして、皆さまに支えられながら、いっしょに楽しい時間が過ごせる幸せ。最後は、遊雀師匠の「おーい、みんなそろそろ帰るぞー!」の一言でのお開きが恒例となっています。そしてお約束の三本締め。

パパパン、パパパン、パパパンパン!
パパパン、パパパン、パパパンパン!
はい、もういっちょ!
パパパン、パパパン、パパパンパン!

週末が一日延びたような、月曜日の夜でした。

(H)


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2013年11月22日金曜日

【ルポ】科学バー 海編 vol.11「地震と噴火の予知はどう違う? 知識ゼロから学ぶ“地底のふしぎ”」

みんな大好き、牡蠣のオイル煮をバゲットにのせて。お酒に合う卵のピクルスもいかがでしょうか。「ポテサラとカレーが食べたくて・・・」と入ってくるなりおっしゃるお客様もいるほどの「大人のポテサラ」ももちろんご用意(でも写真がなくて)。今夜の〆はカレーではなく、キューバ・ナイトでビックリするほど喜ばれた黒いんげん豆煮込みかけごはん「アロス・コン・フリホーレス・ネグロス」をご用意。カレーじゃないと聞いた瞬間の「え?(落胆)」という表情は2時間後、満面の笑みに変わるのでしょうか・・・。
お酒はいつもどおり、ビール、スパークリングワイン、赤ワイン。ソフトドリンクは、ペリエ、ピンクグレーフルーツジュースをご用意しました。

30分ほど、お酒を飲みお料理を召し上がっていただく時間を過ごした後、いよいよ海の研究者、後藤忠徳さんのトークのはじまり。
珍しくスーツ姿の後藤さん。なんでも、研究者人生初の朝から発表三連チャン。国際会議での発表を午前、午後に終えて、電車に飛び乗り日本橋に駆けつけて、もう一回がこちら。
お元気そうですが、実は前日の朝、沖縄の近くにある熱水噴出孔調査のための航海を終えたばかり。超過密スケジュール絶賛進行中です。ここ数日もそうですが、たぶんこの1年は本当にお忙しかったはず。ふだんの研究、講義に加えて、本を2冊執筆したのですからね。夏に『海の授業(幻冬舎)、そして先月は『地底の科学(ベレ出版)
前書は「寝転びながら受ける授業」なんて称した方がいたようですが、うまいですね。小学校の高学年くらいから大人まで楽しめる工夫が随所にされている同書は、海は広くて深いので、まだまだ謎がいっぱいあることを再認識させてくれます。こうした良書をきっかけに、海の世界にかかわる人が増えるといい(船を降りた人間が書くのもなんですが)
最新刊の『地底の科学』は、週刊文春11月7日号で立花隆さんが「きわめて面白い」と絶賛したばかり。後藤さんの師匠がこれを見つけて知らせてくださったそう。さらに、科学バー常連のSさんには記事の切り抜きをご持参いただきました(ありがとうございます!)
まだ最後まで読んでないので多くは書きませんが、本当にすばらしい。地面の下の世界が、いかに地面の上の世界に住むわたしたち人間の暮らしと密接に関わっているのか実感できます。ファンデーションの原料となる絹雲母(セリサイト)は地下10メートルの世界の話。毎日飲む水は地下100メートルまでの話。温泉の話は地下1000メートルの世界の話といった具合に、おおよその深さで地底を区切って、身近な話題をふりながら、地下の世界をどうやって掘らずに調べるのか、が丁寧に書かれているのです。すべてご自分で作ったという図もたくさん。話題が豊富なので飽きるヒマなし。

今回の科学バーは、噴火と地震の予知はどう違う? がテーマですから、さらに地下深く、10000メートル〜100000メートル、書き直しますと、地下10〜100キロメートルの世界のお話です。ものすごく深い。で、その深さが話のキモだったりするわけです。
話は逸れますが、工学部の先生はネクタイを締めている方が多いんですってね。スラックスで、上着として作業着を着ているイメージだったのですが、実際は企業から転身される方がけっこういて、会社員時代の習慣のままネクタイ着用なのだそうです。

さて、いよいよ本題ですが、すでに長くなってしまいましたので、かなりはしょりますが、要するに「火山噴火の予知は信頼できるレベルに確実に近づいているけれども、地震の予知はできない」。現段階では、ということですが。決定的な差は、“深さ”。富士山の下の地下を調査してみると、20〜30キロメートルくらいのところにマグマがありそうだとわかった。だから、いつかは噴火するかもしれないけれど、明日噴火することはなさそうとわかる。一昨日、小笠原諸島の近くの海底火山が噴火して新島が生まれましたが、これも70年代の噴火以降、ガスが出て海面の色が変わる現象が続いていたので「近いうちに噴火するね」と予想されていた。ところが、地震のほうは、桁違いに深い場所にあるプレートやマントルがかかわるだけに、調べるのが大変すぎる! 19世紀から発展してきた地下探査の技術ですし、確かにマントルまで掘り抜こう by ちきゅう、という現代ですから、深い場所も調べられなくはないのだけれど・・・予知まではちょっと・・・無理っぽい・・・という段階だそうです。
「地震と噴火」は「科学と技術」みたいなもので、並んで目にすることが多いので見慣れているけれど、実際はどちらも大きく違うんですね。

最後に参考図書をひとつご紹介。宇宙物理学者のトーマス・ゴールド著『未知なる地底高熱生物圏』(2000年、大月書店)。立花隆さんは同書についても書評を書いています。「きわめて知的にチャレンジングな本だ。これこそ、パラダイムの転換を迫る書といってよい。サイエンスの世界で、これまで常識とされていた定説が次々にくつがえされる・・・。(立花隆著『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』2003、文春文庫)。刊行から年数が経っていますが、石油の有機・無機起源説にしてもまだ未解明の謎がほとんどですから、面白いはず。

次回の海編は、1月24日(金)開催予定。今回の話をおさらいした後、さらに話を深めていきます。これは!と思ういいスライドは何度でも使いますが、今回ご参加の皆様も楽しく学べるようにしますので、ぜひご参加ください。お待ちしています。

(H)


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【ルポ】日本橋キューバ・ナイト vol.1:ドス・ソネス・デ・コラソネス

キューバ料理と言えば、バナナの揚げ物? 思い違いのような気もしますが、せっせと揚げるの図。現地では、世界のほかの地域でも沢山食べられている甘くないバナナを揚げて朝食やつまみとして食べるんですって。プランテン、思い出しました。初めて食べたときは「イモ」と思う人も多いはず。そういう味と食感です。今回は、ふつうの甘いバナナですから、なんちゃって、ですね。

なにぶんにもキューバの地は踏んでいないので、行き届かない点はあるかと思いますが、料理家スヌ子、妄想力を発揮して、ご覧の通り。
⚫︎トマトサルサ&アボカドチップス
⚫︎揚げバナナ(トストーネス風)
⚫︎赤かぶ、ししとう、たまごのピクルス
⚫︎モヒート
 これは、ヘミングウェイが通ったという、ハバナの名店「ボデギータ」風。本格的にと思って形から入ることにしたわけです。同店のベテラン・バーテンダーがモヒートを作る様子が動画になって見られるので、それを繰り返し見て。ミントの葉とライムをいっしょに、ペストルという名の棒を使って潰すのが肝要。今回は細めのめん棒で代用。ラムはもちろんキューバ産のハバナクラブ。今回はトニックウォーターを使ったのですが、次回からは砂糖とソーダでさらなる高見をめざします。

⚫︎キューバ風黒いんげん豆煮込み
 白いごはんにかければ、キューバを代表する料理、アロス・コン・フリホーレス・ネグロス! これは、キューバのことをよく知る皆さんに「現地よりうまい!」と大好評。それが証拠に、大きな鍋いっぱいの煮込みを完食。確かにおいしい(ので、翌週の科学バーでも新しく作ってお出ししました。やっぱり大好評。黒いんげん豆、すごい)
⚫︎プルーンとパイナップルのスパイスコンポート

こうしたお料理と、モヒート、ビール、スパークリングワイン、赤ワイン、ダークラムはショットで楽しんでいただきながら、本日のゲスト、ドス・ソネス・デ・コラソネスの演奏を楽しめるという、日本橋キューバ・ナイト。楽しそうでしょ?
ボーカルのMakotoさん(左)とギターのMuchoさん。日本を代表するラテンボーカリストとキューバ人もその音色に踊りだすギタリストのディオですから、もう身を委ねればいいわけで・・・。今月誕生日のお二方には至近距離にてハッピーバースデイ。新婚さん(2組!)にはスペイン語で愛の歌を。やはり至近距離にて。
そうこうしているうちに、会場は温まり、気がつけば、ダンス!
ダンス!
ダンス!
終演時間を過ぎて、半分くらいのお客さまがお帰りになったあと、ご希望とあらば! と始まったアンコール演奏には全員総立ち。いいなあ、キューバ音楽。Makotoさんの歌、Muchoさんのギター、心地いい。

「キューバ歌謡創世記の歴史」という渋いタイトルのCDで知ることになった、トローバ、トロバドール(19世紀末〜1920年代頃のキューバの歌手、シンガーソングライター)。ソン誕生以前のキューバ音楽には欠かせない存在だそうで、ギターの弾き語りが多かった。ドス・ソネス・デ・コラソネスのお二人は、こうした音楽史の中にいるのですね。
ボレロの父にして最初のトロバドール、ホセ・ペペ・サンチェス。トローバ四天王のシンド・ガーライ、マヌエール・コローナ・ライムンド。紅一点マリア・テレサ・ベーラ・・・。マリア・テレサ・ベーラは、小学校の校長先生のような顔をしていますが、名トロバドーラと言われるだけあって、味のある演奏、弾ける歌声。驚くのは、クラシックの要素あり、オペラを想わせるような曲あり、とにかく懐が深いというか、何でもありと言うべきか。『世界は音楽でできている 中南米・北米・アフリカ編』を読むと、おおよそのバックグラウンドがわかります(懐かしのレゲエについては2000年以降の動きをチェック!)
ソンは、ブエナ・ビスタ・ソシラル・クラブ以来、飽きずに聴いていたのですが、改めて今回のキューバ・ナイトを開催するにあたって興味が再燃してしまいました。キューバの人が好きな黒いんげん豆はおいしいし、ラムも相変わらずおいしい。音楽を聴いているときは、特に何も考える必要ないし、何だかね・・・いい感じ(由紀さおり風)

それでは、サルー!(乾杯)
次回のキューバ・ナイトの日程は未定ですが、毎春恒例のドス・ソネス・デ・コラソネスのキューバ公演(トローバ国際音楽祭に13年連続で出演)の後、春のうちにと相談をしています。お楽しみに!

【リンク】
「マコト日記」キューバナイトのルポ▷▷▷大江戸ラテン・キッチン

(H)

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2013年11月11日月曜日

踊らにゃソン!なキューバ・ナイトにちなんだ京都のサルサバー「ピエドラ」の話

90年代後半、キューバ音楽「ソン」を世界中に知らしめた、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブを教えてくれたのは、京都・熊野神社近くの路地の奥まったところにあったサルサバー「ピエドラ」のマスターKさん。Kさんの淹れる珈琲がめちゃくちゃうまいと聞いて、最初は珈琲目当てで、古いビルの2階へ上がり、おそるおそる店のドアを開けて・・・。気がつけば、小さなバーカウンターでテキーラ(琥珀色のヴィウダ・デ・ロメロ)を飲んでいたという(笑)。しかも、初めてだというのに飲み過ぎて店に泊まってしまい、翌日、前夜のお礼を言おうと立ち寄ったらふたたび朝までトラップ(こんなことあるんでしょうか)
お店の音楽は基本、サルサ。でも、「これかっこいいよ」とソンを聴かせてくれ、調子よく飲んで、お酒がガツンと決まりだす頃には、グレン・グールドがかかるという、なんともいい店。こんな思い出も手伝ってか、ソンは飽きることなく10年以上聴いているのでした。
ソンなわけで、親しみのある音楽のひとつでしたが、4年ほど前になるのでしょうか、日本を代表するソンの歌手が遠い親戚に(嬉しいじゃありませんか!)
歌手の名前は、Makotoさん(糸井重里の「ほぼ日」にも登場。ブログ「マコト日記」を毎日更新中。えらい!)。昨年のべったら市に立ち寄ってくれたときには、よく通る声と、日本語、英語、スペイン語を駆使して外国のお客人まで、楽しい気分にさせてくれたので、覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ソンなわけで、もう何年も前から、いつかはKIWIでライブを!と思っていたところ、ひょんなことから、今週末にしましょうか、という話になりまして。それが、日本橋キューバ・ナイトだったりするわけです。
Makotoさん(左)は、SON四郎という4人グループでも活躍しているのですが、今回は名コンビ、ギターのMuchoさんとのディオ「ドス・ソネス・デ・コラソネス」で登場! このお二人、本場キューバのインターナショナルな音楽祭「トローバ国際音楽祭」に、なんと13年続けて招待されて演奏しているという、まさに日本を代表するゴールデン・ラテン・ミュージシャンなのです。

ソンなわけで(くどいですね)、いつもよりソンを気にして暮らしていると、ふだん見えないものが見えてきたりするものです(オバケとかではないですよ)
こちらは、ソンの成り立ちに大きな影響を及ぼした「トロバドール」と呼ばれるミュージシャンたち。子どもの付き添いで訪れた近所の図書館にて、この日に限って、棚に並んでいた「キューバ歌謡創世記の歴史」というCDの渋いタイトルが目に飛び込んでくるじゃありませんか。ライナーノーツにある笹尾俊一さんのイラストが素敵だし、せっかくなので四代柳亭痴楽と古今亭志ん朝の落語もいっしょに借りて帰って聴いてみると、これがまたいい(落語もよかった!)。トロバドールたちの音楽は確かに「歌謡」。ファドに近いのかな。かつクラシックの要素が随所に。たまりません。

こんな小さな発見があったときは、京都の「ピエドラ」に行って音楽の話をしながら飲むのが楽しい。「まあ、ええんちゃう」とか言われながら、「これも聴いて」とジャブの応酬。ほかのお客も加わり、テキーラを飲みながら踊ったりして、いつのまにかみんなふらふら。で、グールドが流れるころにはノックダウン。
「ピエドラ」の名前の由来は、パナマ語で「マノス・デ・ピエドラ(石の拳)」と呼ばれた伝説のボクサー、ロベルト・デュランにちなんだもの。ボクシング好きのマスターは、毎晩お酒にノックダウンされていて(笑)、お店は伝説となったのでした。

(H)

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2013年11月5日火曜日

【ルポ】スナックキウイ「都築響一 × 川本健司の酔いどれトーク」:川本健司「よっぱらい天国」写真展対談トークイベント

スナック・スタイルでお届けする写真トークショー。
ご存知、編集者の都築響一さん(左)を招いて、よっぱらいを撮り続けて8年の写真家川本健司さん(右:ジャニーズ岡本健一似)と、お酒を飲みながらの対談企画。今宵はママになりきったスヌ子がお料理を担当します。
スヌ子 うちはなるべく乾きものはださないのよ。はい、コーラ豚と煮卵。
 お料理レッスンKIWIのイベントでおなじみの皆さん、出版関係者、イラストレーター、写真家志望の若者も駆けつけて、スタートからものすごく賑やか。
スヌ子 はい、マカロニグラタン。懐かしいでしょう。
都 築 久しぶりに食べた!
スヌ子 憧れの都築さんが私の作ったグラタンを食べてくれて、うれしい!
 これがスナック・スタイルなんでしょうか。こちらも手探りですが、トークが始まるまでのあいだ、スパークリングワイン、ビール、赤ワイン、ハイボールを飲みながら、会場は温まりまくり。
スヌ子 はい、人参とディルのサラダ。うちでずっとお出ししているの。
Tさん これこれ。おいしいよね〜。
 随分前からスヌ子の料理を気に入ってくれているTさんもご満悦の様子。お料理のほかには、ポッキーオンザロックも。皆さん、お好きなんですねポッキー。一本も残らず。
 ほろ酔いでお腹も落ちついた頃、ご列席の皆さんの自己紹介をさらりとして、おもむろにトークショーが始まったのでした。
 ゲストというより、いっしょに飲もうね、という感じで、いつのまにか人の輪の中に入っている都築さん。しかも、よっぱらい写真の魅力をしっかり引き出してくださいます。

都 築 よっぱらって街中で寝ちゃうのって日本人くらい。川本くんの写真は海外の人に観てもらったら面白いんじゃないかな。
川 本 ありがとうございます!
都 築 それで川本くんは、死んでいるように寝ているよっぱらいの人だけを撮っているわけだけど、ほかのものを撮る気はないの? きれいな富士山とか。
川 本 ないですね。酔っていても起きていると「まだだな」と思いますもん。
都 築 生きているかどうかは確認するの?
川 本 いや、脈をとったりとかそういう確認はしませんけど、三脚を立てて大判のカメラで2分間くらいシャッターを開けているので、写真をよーく見るとお腹のあたりがブレてるんです。息を吸ったり吐いたりして、お腹が膨らんだりへこんだりするんで。
都 築 はははは(笑)。そう言えばねえ、この前、電車の中ですごく酔っていて、吐きそうな人が目の前に座ってたんだけど、心配した人がスーパーのビニール袋をその人の両耳にかけてあげているの。吐いたときにちゃんと袋の中に入るようにね。川本くんは、そこまで飲まないんだよね?
川 本 飲んでいると気分が悪くなるので路上で寝るとかまでいかないですね。
都 築 そういう人がこういう写真を撮ってるんです。冷静な目でね(笑)。撮り始めたきっかけは何だったの?
川 本 もともと広告写真の会社に勤めて写真を撮っていたんですけど、そうじゃない写真を撮りたくて、森山大道さん、吉永マサユキさんの写真塾 resistに入って自分の写真を撮り始めて。そのとき務めていた会社に、飲むと必ず路上で寝るマジメな先輩がいたんです。仕事は全力、飲み会は盛り上げ役で、最後に倒れるという・・・。その先輩の印象が強くて、写真のテーマにしようかと。だから僕が撮っているのは、スーツを着たサラリーマンのよっぱらいの方で、「お疲れさま!」という思いを込めて撮ってるんです。
都 築 よっぱらいが愛おしいんだね?
川 本 どうしようもなく。

 へべれけになるまで飲む人が減り、この8年間で路上で寝る人も減ってきた。それでも、川本さんは週末の夜には新宿をはじめ、都内の駅および周辺の公園、はたまた北関東、西日本まで足を延ばして、よっぱらい写真を撮り続けるのでした。

 ほとんど休憩のないまま、トークショーは第2部へ。都築さんのスナックのお話。ママやマスターの人生にスポットを当てた『天国は水割りの味がする』、東京23区、スナックのある街をテーマにした『東京スナック飲みある記』などの著書がある都築さんは、好きが高じて、四谷荒木町で「スナックアーバン」を開き(アーバンのママは『天国は・・・』を編集した才媛)、東京・新丸ビルの女性限定スナック「来夢来人」をプロデュース。
 店ごとに味のあるママと店内の写真を見ながら聴くエピソードの数々は、そのまま演歌になりそう。詳しくは本を読んでいただきましょう。
都 築 ちょっとここで観てほしい映像があるんですよ。川本くんは8年、よっぱらいの写真を撮り続けているんだけど、NHKのど自慢を10年録画し続けて、その中から可笑しい出演者だけを再編集した人と数日前に会ってDVDを借りて来たんです。観ますか?(場内、大きな拍手と歓声)
 都築さん言うところの「歌は人を狂わせる」を堪能できるレア映像の数々。笑って涙を流したのはいつ以来でしょうか。
 トークショーが終わったあとは、そのままスナック・タイム。川本さんは女性の皆さまに可愛がられ、都築さんはあちらこちらからお声がかかり・・・。あまり多くは書きませんが、都築さんから翌日メールで一言。
都 築 肉食獣の宴みたいでしたね。楽しかった!


(H)

Happiness is always delicious!
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