2014年1月28日火曜日

【ルポ】科学バー 海編 vol.12「続・地震と噴火の予知はどう違う? 知識ゼロから学ぶ“地底のふしぎ”」

バーカウンターの上のロウソク
「この宇宙をまんべんなく支配するもろもろの法則のうちで、ロウソクが見せてくれる現象にかかわりをもたないものは、一つもないといってよいくらいです」と、一本のロウソクを前に語ったのは、科学者ファラデー。1861年、ロンドン王立研究所主催のクリスマス講話でのことでした。さあ、いったい今夜はどんな話になるのだろう、と身を乗り出す人々を前にファラデーは続けて・・・。
装画が変わる前の角川文庫(岩波文庫もあり)
時計の針は一気に進んで、2014年1月24日。東京。お江戸日本橋ではじまって2年半になる「大人の科学バー」は、お酒とお料理の話から始まります。
料理の説明をするスヌ子(右奥)
定番・ディルたっぷり大人のポテサラ、オイスターローフ、いんげんとチーズのトルティージャ、ゆでごぼう赤たまねぎドレッシング、焼きねぎのトリュフ風味、大根ココナッツポタージュ。〆の特製カレーも。お酒は、いつも通り、スパークリングワイン、ビール、赤ワインをたっぷり。ソフトドリンクは、ペリエとジュースいろいろ。
山が燃えとる!
ちょっと落ちついたかな、というタイミングを見計らって、海編のレギュラーゲスト、海の研究者である後藤忠徳さんのトークが始まりました。今回は、前回の続きで、火山噴火と地震の予知の話をぐっと深めていく予定でしたが・・・。
掘削(穴を掘る)のためのやぐらの写真
皆さん、けっこう「穴」がお好きのようで、人類がこれまで一番深く掘った穴の話、かつてアメリカでは、マントルまで掘り抜こうとしたモホール計画があったけれど難しそうなので途中でやめた(でも、同じ時期に有人月面着陸を成功させたアポロ計画は進めた)とか。「生まれ変わったら、深い穴をほっていみたい」という声まで出て(笑)。いま、地球深部探査船「ちきゅう」がマントルまでいずれ掘り抜こうとしているわけですが、楽しみにしているファンは意外と多いのかも。
お料理が完売
火山噴火の予知はかなり正確にできるようになった経緯に続いて、地震の予知の話。日本列島、特に東日本にかかわるプレートの動き、4つのプレートがせめぎあう関東の地下の特殊事情ゆえの研究の困難さのお話へ。一方で、いろいろわかっていることもあり、これまでの研究から、地下5〜15キロの深さで75パーセントの地震は起こるそう。じゃあ、原発の再稼働を許可するとかしないとかで調べている断層調査は意味がないんじゃない? というような質問も出て、一同やや神妙な顔つきに。
深刻な話ほど笑顔で
「そう」と受けた後藤さんは続けて、「原発の周囲は無闇に穴をあけられないから、穴を掘らずに調べる方法を使ったり、あとは『活動度』についてもっと議論されるべきでしょうね」と。地震の予知についても、いまは正確なものは出せないけれど、子どもの世代の次の次、ひ孫の世代には何かしら役立つものが出来るのでは、という長いスパンで研究は続けていく必要がある、とも。その根拠は、
「地球は思っていたより複雑だけど、
思っているほど不規則ではない」
から。地震にしても、気候変動にしても、すでにいろいろな規則性は多く発見されているのは確か。サンプルを増やして、測定の精度を高めて、英知を結集して考えれば、これまで知られていなかった新たな規則性をつかめるのではないか。
「穴」にハマって、本日はこれにておしまい。でも、いいんです。「日々ちょっと気になっていたことを専門家に直接聞けてすっきりした」という声が多く、終了後も遅くまで、お酒を片手に特別講義は続いたのでした。また機会を改めて「断層の正体」に迫っていくことになるのでしょう。
次回は、3月下旬開催予定。どうぞ、お楽しみに!

※活動度:
活断層の活動の活発さの程度。その活断層が長期間にずれを累積してきた平均的な速さにより表される。
 活動度A級の活断層は、1,000年あたりの平均的なずれの量が1 m以上10m未満、
 活動度B級の活断層は、1,000年あたりの平均的なずれの量が10cm以上1 m未満、
 活動度C級の活断層は、1,000年あたりの平均的なずれの量が1 cm以上10cm未満。
 地震調査研究推進本部ホームページより



(H)


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2014年1月21日火曜日

【ルポ】三遊亭遊雀のほろ酔い落語会/第16回キウイ寄席

アツアツ
新春初笑い。今宵は冷えますから、まずは大根粕ポタージュから。お料理は、かまぼこと大根、三つ葉の玉ねぎドレッシング、下仁田ねぎの炊き合わせ、長芋干し海老炒め、蓮根鴨脂きんぴら、トリュフ風味の田づくり、鶏団子と椎茸。すべて、料理はスヌ子担当。
シャキシャキ
ポリポリ
ホクホク
シャクシャク
モグモグ
お酒は、いつもどおりビール、スパークリングワイン、赤ワイン、日本酒をご用意。夕方に神田駅近くの小川酒店に行って、お客様の顔を思い浮かべながら選んだ日本酒がこちら。
燗がオススメ
スッキリ系雄町
新潟では夏でも燗酒
さてお待ちかね、遊雀師匠の一席は、新年から珍しく金沢や岐阜の老舗旅館に呼ばれて行ってきたら・・・という枕に続いて、「熊の皮」。落語は初めてという方から、年間50席を軽く超える勢いの常連さんまで、夫婦のあるある話に大笑い。落語って本当にいいですね。
三遊亭遊雀師匠
20人で遊雀師匠の落語を間近で聴く贅沢な時間のあとは飲み会。今回も、六本木一丁目にある「ゆにおん食堂」のSさんからの差し入れの銘酒2本「アンフィルタード・サケ」「雑賀梅酒」、Kさんからの珍しいお酒「菊盛」、壱岐のお土産の麦焼酎「尋ね鳥」は、もう一人のKさんから。皆さん、おいしいお酒をありがとうございます!
この季節ならでは
贅沢な味
レアもの
オークの新樽で寝かせた逸品
おかみさんテリィ作
栃尾揚げにねぎ味噌は、おかみさんテリィがちょちょっとつくった一品。全員「うまーい! お酒をくださ〜い」。いろいろつまみながら宴は続き、最後はお約束、遊雀師匠の「おーい、みんなそろそろ帰るぞー!」の一言でお開き。そして、三本締め。

パパパン、パパパン、パパパンパン!
パパパン、パパパン、パパパンパン!
はい、もういっちょ!
パパパン、パパパン、パパパンパン!

初笑いで無病息災。笑う門には福来るとも言いますし、皆さまにとってよりよい一年になりますよう、改めてお祈りいたします。


(H)


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2014年1月13日月曜日

オフィスの本棚

本棚に空きがある幸せ
ダラスから帰国中の妹の手を借りて、せっせと組み立てた本棚@キウイラボ5Fオフィス。本も入り、資料調べも楽チンに。手前の打ち合わせ用テーブルともう一つ奥に作業台もできた。
系統樹曼荼羅ポスター
まだブースは2つ残っているのですが、1つはギャラリーキッチンKIWIの仮倉庫なので、残るは実質1ブースのみ。江戸通り側の窓側で一番快適なスペースです。ご興味のある方は、ぜひ見に来てくださいね。

◎キッチン付きシェアオフィス|KIWI
 http://kiwi-lab.com/office.html

(H)

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2014年1月8日水曜日

アサディジョ漬け(4か月後)

おそるおそる・・・
昨年8月に漬けた茄子のアサディジョ漬け、ほとんどは漬けてから1か月くらいで食べてしまったのですが、2つだけ容器の中に残ってたのでした。すぐ食べればいいものの、蓋を開けて目視、そのあと匂いをかいで「まだ大丈夫そう」と思ってはまた蓋をして、というのを数週間に1度繰り返して、とうとう年越し? と思ったら、物好きな客人が「食べてみよう」と言うではありませんか。これ幸いと、みんなで代わる代わる目視、匂いをよーくかいで「これはうまそうだ・・・」とうなる大人たち。漏れだした「アサディジョはパスタに絡めたらいい」(これは旨い!)、「ワインと合うねえ〜っていうか、ピロンと出てるこれなに? (乾燥赤ピーマン)、かわいい〜」と大絶賛(笑)。お酢と塩のピクルス液に漬けてオリーブオイルで液面を覆っているので、保存性はかなり高いのですね。味は、たぶん本場のものとは違うと思うんですが、皆が喜んでくれたなら大成功。また作ります。

(H)

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2014年1月4日土曜日

謹賀新年

いつも陽気にいきたいもの
新年、明けましておめでとうございます。
皆様にとってよい一年になることを祈っています。

今年は、20年来の友人と年越し、元日は友人宅でおせちを食べ鍋を囲み、親族の新年会(20人規模!)で始まりました。5年、10年と続く恒例の年始イベントで、豊かな時間をすごせたことに心から感謝しつつ、お腹をさすっているところです。
おせちにご興味のある方は、スヌ子ブログ「酒とごはんとオヤツとスヌ子」と「お食事」をご覧ください。

「ご覧ください」と言えば、Domani2月号のスヌ子連載「徒然めし」もぜひ。
乾燥ひじきを手に
ご近所の老舗乾物屋「八木長」さんご協力のポートレイトとエッセイ、さらに3品レシピが付いてお得です。今月号は、ハンディなバッグサイズが出ていますので便利。お得で便利なら、買うっきゃないですね。

ギャラリーキッチンKIWIでの、スヌ子お料理レッスン科学バーキウイ寄席は、さらに充実の内容で継続していきますキューバナイトは好評につき5月も開催予定)。お申し込みをいただきながら、まだご参加いただけていない皆さまのご期待にも応えたい、そう思っています。

編集の仕事では、ありがたいことに、ちくま文庫に入る『クマにあったらどうするか』キャンペーンを、ヒグマが冬眠から覚める春まで続けながら(そう言えば奥さん、北海道に棲むほ乳類で冬眠するのはヒグマとシマリスだけだってご存知でした?  わたし全然知らなくてエゾモモンガも冬眠するものとばかり思っていたの・・・というわけで文庫では訂正)、web科学バーをオープンさせ、新たに児童書の世界へも一歩踏み出すことになります。
1.死んだふり  2.木に登る  3.腰抜かす 正解は本書の中に!
どこかで目にする機会がありましたら、手にとったり、読んでやってください。

本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

(H)

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