2013年4月5日金曜日

【ルポ】科学バー 海編 vol.8「首都圏直下型巨大地震を迎え撃つ」

当夜のテーマ、
「首都圏直下型巨大地震を迎え撃つ」には、まずは腹ごしらえ。

 タコのマリネ
 アスパラガスとパプリカのピクルス
 大人のポテサラ
 キャロットラペ
 バターチキンロール


スヌ子の定番バー・メニューを
皆さまにご満足いただけるだけご用意しました。
もちろんお酒も、スパークリングワイン、ビール、
シェリー、赤ワインなど、たっぷり。

ゲストの後藤忠徳さん(ブログ「海の研究者」が人気)は、
「テーマが重いので、せめて服だけでも気楽に」と、
ワークパンツにボーダーのスウェット・パーカー、
足下はニューバランスとラフな格好で登場。
どこかのバーの即興トークショーみたい。
今回は東京人にとっては深刻なテーマ。
 ・地震予知は無理なのか?
 ・地震予知は将来できるようになる?
 ・首都圏直下型巨大地震は予知できる?
後藤さんが、順番に検証していきます。

メディアも注目。
科学技術振興機構(JST)のニュース番組用の取材です。

後藤さんが明らかにしていく、
40年前に日本で始まった地震予知の研究。
そのはじまりと経緯と現状は、
けっして明るいものではありません。
かつて周期性が明らかな地震を予知できた例や、
前兆現象が現れた例など、あるにはあるけれど。

ただ、いま進められている、
海底掘削や物理探査の研究が進めば、
いつの日か、地震予報が役立つレベルになりそう。
それでも「▲月△日にM7の地震が起こる」という話には
ならない、とも(週刊誌などの情報に踊らされないようにね)

ここまで、いつにもまして後藤さんのトークは軽快。
でも、内容が重いので、ちょっと休憩をはさみましょう。
お酒とつまみのお代わりをしたあと、
いよいよ首都圏直下型巨大地震の話へ。

まずは、近い将来、同時に発生しそうと言われている、
南海・東南海・東海地震の話被害総額は3.11の10倍という試算も
南海トラフがプレートに押されて溜まったストレス(赤色)が、
一気に解放されて巨大地震が起こる。
このあたりは、大きな地震が起こっていない
「空白域」でもあることから、そろそろなのでは? と考えられている。

同じ空白域の十勝沖も巨大地震が起こりそうという話の後、
「そういえば、関東の図って見ないよね?」と。なぜ?

その理由は、
東京を含む関東エリアの地下には、
地震の原因とされるプレートが4枚も入り組んでいるので、
とても複雑! わかりにくいからなのだそう。
色分けできるような研究結果が得られないので図が作れない。

KIWIの近く、銀座三丁目にも断層があることがわかっていても、
埋もれているので実態はよくわからないそう。

うーん。

ただ、歴史は繰り返すので、
M7クラスの直下型巨大地震は起こりうるわけで、
いざというときに命を守るために、
心の準備と日頃の対策が欠かせません。

東大地震研究所の大木聖子さんによると、
 ・ホイッスル【必携】
 ・LEDライト【必携】
 ・寝室に履物
以上の3点セットが役立つとのこと。

私たちは、地下の物理探査が専門の後藤さんはじめ、
地球科学研究者の成果をウォッチしながら、
歴史や経験から学び「巨大地震を迎え撃つ」ことなりそうです。

2011年の秋(vol.1)から始まった、
後藤さんによる地震シリーズは今回で一区切り。
一度でも参加された方は、
地震関連ニュースの見方が変わったのではないでしょうか。

次回<海編>は、後藤さんと相談中ですが、
よりマニアックに地球内部に迫る話をしていただこうかと。
見えない地下を見る。さて、どうやって?
ご期待ください。

(H)


Happiness is always delicious
ギャラリーキッチンKIWI

1 件のコメント:

  1. NHKスペシャル「メガクエイク 巨大地震」は見応えがあります。
    http://www.nhk.or.jp/special/megaquake2/

    4月1日放送「いま日本の地下で何が起きているのか」は、
    これからの科学バー・海編にも通じる内容。
    再放送などもあるようですから、要チェックです。

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